電気ドライバーでのステンレス板金への穴あけに関して
・全く穴があかない人
・ドリルが焼き付いてしまった人
・ドリルを何本折った人
・ステンレスの穴あけに絶望した人
とにかくボール盤が無くて電動ドライバーでステンレスの板金に穴あけをしないといけなくて困っている人向けの記事です。
筆者がこの記事を書こうと思ったきっかけ・・・・
それはもう、ドリルが焼き付いて穴があけられなかったり、ドリルを何本も折ってしまったりと、絶望したからです。
ステンレスの穴あけで必要なもの
結論から言うとステンレスの穴あけは基本、下記が必要です。
鉄に穴をあけるのとはわけが違いました。
なめてかかると筆者のように絶望すると思います。
先の摩耗していないドリルを使う
なぜ先端が摩耗していないドリルをすすめるかというと、先端が摩耗しているドリルだと、ステンレスを掘り進められず、ドリルが只々回転するばかりで、先端が摩擦で高温になり、刃がさらに鈍って切れなくなっていきます。
それから先はもう頑張っても折れるだけです。
穴あけ時に切りくずが出なければ、それはもう摩耗しているドリルということになります。
自分でドリルの刃を研磨できる方という不要かと思いますが、おすすめはドリルシャープナーで研磨することを強くおすすめします。
切削油を使う
ステンレスはすぐ高温になりやすいので切削油を使います。
高温になると切りくずが刃に焼き付いて刃が鈍くなって切れなくなってきます。
ステンレスの穴あけのコツは体重をかけながらドリルをゆっくり回転させ、切りくずを確認しながら掘り進めることです。
但し、すぐ油が飛んで高温になるので切削油をかけながら休み休み掘り進めます。
筆者の間違ったやり方
下記は筆者の体験談です。
2mmのステンレスの板金に電動ドライバーでφ7mmの穴を20か所あけようとしました。
やり方が間違っているとわかったのは何本もドリルをやってしまった後でした。。
- まず、ステンレスにポンチで打痕をつけφ7mmのドリルを回転させました。
只々ドリルが回転するだけで、全く穴があきませんでした。
(このときはドリルの先端が摩耗しているという考えがありませんでした。) - 次にとった行動はφ3.5mmのドリルで小さな穴をあけてから、φ7mmの穴をあけようとしました。
このφ3.5mmのドリルですが、新品だったので、最初は普通に穴をあけることができました。 - これならうまくいく!と感じて3か所くらいφ3.5mmの穴あけを行うと、先端が赤くなり刃が折れました。
最後に穴をあけようとした場所は1mmくらいの凹みがついたくらいでした。 - 次にまた新品のφ3.5mmのドリルを使用して、その凹みに挑みました。
今度は穴をあけることも叶わず、先端が赤くなり刃が折れました。 - またまた新品のφ3.5mmのドリルを取り出して、何か手はないかと考えて、やっと切削油のことを思い出し、切削油をつけてやると切りくずが出るようになり穴をあけることができました。
でも、すでに2本のドリルを無駄にしてます。。 - それから切削油を使って6か所くらいφ3.5mmの穴あけを行うと、明らかに切りくずが出なくなってきました。
・・・3本目も逝ってしまう・・・まだφ7mmの穴もあけられてないのに・・・
と、ここまで掛かった時間は、なんと2時間くらい。ここで絶望を感じました。。。 - なにかないかと探したところ、いつ買ったかも分からないくらい使っていなかったドリルシャープナーがありました。
試しにドリルシャープナーでφ3.5mmのドリル研磨したところ、切りくずが出るようになりました。 - ひょっとしてと、φ7mmのドリルをドリルシャープナーで研磨して、切削油を使い、φ3.5mmの穴をあけていないところの穴あけを行うと、φ3.5のときよりもサクサク切りくずが出て穴をあけることができました。
(ここでドリルの先端が摩耗しているということに気づいたわけです。。)
その後は難なくφ7mmの穴あけを行うことができ、切りくずが出なくなったらドリルシャープナーで研磨しました。
下の写真は穴あけ直後の写真です。
この後、アルコール等で清掃しました。

結論:絶望から救ってくれたのはドリルシャープナー
正直、筆者は加工のプロというわけではないのですが、
プロでなくてもドリルシャープナーがあればテクニックが無くても悩むことなくステンレスに穴が開けれると思いました。
絶望から救ってくれたドリルシャープナー・・・・絶対におすすめです!
「広告」
コメント